こうした業務を支えているのが、道具としてのIT技術の活用であり、さまざまなスキルやノウハウの蓄積であり、さまざまなマンパワーの活用と、人を育てる工夫です。
| 人 | 障害者が健常者(アルバイト、パート)を使う 学識経験者や他の当事者団体とのネットワーク |
|---|---|
| 道具 | ITとさまざまな機器の活用 |
| 制度 | 助成制度、優先発注制度等を活用 |
90年代にはよく「PCを使った障害者就労の可能性」が言われたり、インターネットが普及し始めた頃からは「ITを使った在宅就労」ということが称揚されるようになりましたが、正直なところ懐疑的に感じられました。ITは単なる道具に過ぎないのに、ITだけで自立できるような幻想が一人歩きしている印象でした。また、社会の求めるレベルに仕事を組み立て、引き上げていく人間の役割というか発想が抜けている感じがしたからです。単なる作業のつなぎ合わせでは仕事にならないことは、これまで在宅就労でうまくいかなかった例が物語っています。
わだちがうまくいったと評価できるとすれば、障害を持つ仲間同士のサポートや、より重度な仲間のモデルの存在、自らの能力を社会に生かし対価としての工賃を受け取ることへのモチベーション、背伸びをしながら挑戦する所員の足りない部分を補ってきたスタッフワークでしょうか。
制度の活用の面では、福祉団体としての利点を生かして、IT機器の整備に各種助成制度を活用させてもらっているほか、研究助成や活動助成によって障害者の仕事を創ってきています。
一方、受注環境をめぐっては、かつては行政を中心として随意契約による受託が大きかったのですが、最近は競争入札のカベが大きく立ちはだかり、100万円未満のものしか随意契約できないなど苦戦を強いられています。04年に地方自治法の施行令が改正され、授産施設等への上限額を超えた随意契約が認められたのですが、物品販売等に限定されており、ほとんど恩恵がありません。障害者の仕事=モノを作って売るという発想を変えてもらうべく、働きかけているところですが、国を動かすには難しい現状があります。
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